トヨタの発表によりますと国内の乗用車販売の実に50%以上が既にハイブリッド車になったとのことで、もはや石を投げればハイブリッド車に当たるほど街角でもハイブリッド車を見るようになってきています。
当然のことながら中古車市場にもハイブリッド車が怒涛の参入を始めており、その選択肢は迷わんばかりの状況になってきています。
そんな市場状況の中でハイブリッド中古車をどのように選んでいったらいいのでしょうか?ここでは賢いハイブリッド中古車の選び方について考えてみたいと思います。
目次
クルマは機械ですから、もちろん過酷な使い方をすればハイブリッドといえどもそれなりにモーターが劣化するのは当然のことですが、ハイブリッド車の場合もっとも気になるのがバッテリーの寿命ということになります。
ハイブリッド車は登場からすでに20年近く経っていますので、初期モデルに比べると最新モデルはバッテリーの精度もかなり高まっているようで、基本的には10年程度使ってもハイブリッドの電気部分のバッテリーを交換する必要はないようです。
現在のこうしたバッテリーの主流はニッケル水素電池で、ケータイのニッカド電池のように充電しているうちにメモリー現象が発生して性能が劣化するということはなくなっています。
しかし、経年変化によるパワーの減少は少なからず生じるようで、これは早い話、燃費が悪くなることに繋がっていくことになります。
ご存知のように、ハイブリッド車は停車からスタート時に加速するときにはできるだけモーターを使ってエンジンを利用しないことで燃費を高めているのですが、バッテリーが劣化をはじめると、これがだんだんできなくなり、バッテリーに蓄えている電気が少なくなれば早めにエンジンが始動することになってしまうのです。
結果的にこれが燃費の悪化に繋がるものとなるわけです。年式が古くなればなるほどこうしたリスクを抱えることになり、走行距離自体よりもバッテリーの経年変化のほうが大きくなるといわれています。
要は古くなるとハイブリッド車もだんだん燃費が悪くなることを示唆しているわけです。
クルマとしては10年以上乗ってもバッテリーを交換するところまでには及ばないものの、低燃費を望むならできるだけ年式の新しいハイブリッド車を選択したほうが無難であるということはいえそうです。
ハイブリッド車になってから、昔ながらのクルマ好きがクルマをいじれる部分が少なくなったと言われますが、旧来のガソリン車のようにインジェクションをいじったり、エキゾーソストパイプを交換してみたりといったことが、必ずしもハイブリッド車のパフォーマンスを上げることにはならなくなってきているのは事実です。
これはホイール1つとってみてもそうで、メーカーオプションのアルミホイールなどはまったく問題ありませんが、サードパーティ、つまり社外部品を安易に組み込んだりすると回生ブレーキの性能が劣化してしまったりと、もともとメーカーで設定したハイブリッド車のパフォーマンスを低下させることにもなりかねないのが現状です。
したがって、ハイブリッド車のメリットをしっかりと享受したいのであれば、できるだけメーカーオプション以外のものを搭載していないオリジナルモデルを選択することがとても重要となります。
もちろんメーカーサイドが設定している様々なオプションを装着しているモデルはまったく問題ありませんが、特に足回り関係で社外部品を装着しているモデルについてはできるだけ避けるようにするのが確実な購入法となります。
これは中古車全般に言えることですが、全体としてすっきりした印象で、メーカーオリジナルの状態が保たれているものがなんといってもお勧めです。
これは別にすっきりとしたカラーということではなく、どの外装色のモデルにしてもステッカーがそこら中に貼ってあった跡があるようなものや、社内にも余分なツール類が設置されたいた後のあるようなクルマ、あるいは年式は新しいのにやたらと足回りやエアロパーツ関連を弄り回された感のあるクルマはやはり敬遠すべきです。
丁寧に使われていたクルマというのは、実際に現車をチェックしてみればすぐにわかることです。
取り扱い説明書や整備手帳など新車時に揃っていたものがそのまま保持されていることも大変重要です。
とにかく新車時の雰囲気がそのまま残されているクルマを選択するのが、ハイブリッド車では間違いない選択となります。
最近ではハイブリッド車の中古車は非常に増えていますので、小まめに実際のクルマを何台か見比べて回ってみると、このすっきりとした印象のクルマの意味をきっと理解することができると思います。
丁寧に乗られてきたハイブリッド車は燃費もきっといいものです。
ハイブリッドカーのバッテリーは各メーカーとも走行距離15〜20万kmは持つと非公式に言っており、実際、中古車市場には15万km前後の車種が販売されています。
しかしバッテリー寿命は各メーカーの特性によって、また中古車は前オーナーの乗り方で寿命が変わってくるため、一概に言えません。
そこで目安となるのが各メーカーが設けた保証の期間と走行距離です。以下に各メーカーのバッテリー保証を記したので、購入を希望する中古対象車両の年式や走行距離と照らし合わせてください。
トヨタのハイブリッドシステムではバッテリーにニッケル水素電池を使用している車種が多くあります。
ニッケル水素電池はサイズが大きくなる反面、汎用性と耐久性があります。トヨタでは駆動用バッテリーを含むハイブリッドシステムに対して5年または10万kmの保証をつけていますが、一般的な走行をしていて「ハズレ」でない限り、10年15万〜20万kmは実用範囲となっています。
保証期間を考えるなら新車から経過年数3年以内走行距離5万km以下、実用性を考えるなら経過年数5〜6年以内走行距離6〜7万km以下が最適です。
なお、トヨタではハイブリッド車を対象にした「ハイブリッドスマートiチェック」を実施しています。バッテリーやコンピュータシステムなど4項目を無料でチェックするシステムです。中古車を購入する前に実施することはできませんが、購入後であればトヨタ車のハイブリッド状態を詳しく知ることができます。
メーカー系の中古車専門店は独自の保証制度を設けており、トヨタのU-CarはT-Valueにハイブリッド特化の保証を用意しました。初年度登録から10年間、累計走行距離20万kmまでハイブリッドシステムを無償修理するという内容で、駆動用バッテリーも含まれています。
トヨタ車のハイブリッドを中古車で購入するなら、U-Carの販売車種を検討材料に入れておくことをおすすめします。
トヨタに次いでハイブリッドに力を注いでいるホンダは駆動用バッテリーにリチウムイオン電池を採用しています。エネルギー密度が高いためニッケル水素電池よりもコンパクトに設計できるのが特徴で、ホンダのハイブリッド車は小型化バッテリーの恩恵で車内空間を広くすることができました。
メーカー保証はトヨタと同じく5年または10万kmですが、メーカーの公式サイトでは実用性に対して「基本的には車両と同等の耐久性を備えている」と表記しています。
実際、中古車市場を見ると7〜8年経過車で走行距離15万km前後のフィットハイブリッドが販売されています。ただし価格は20〜30万円が相場なので、いつ故障してもおかしくない状態といえます。
保証を考えればトヨタ車と同じく経過年数3年以内走行距離5万km以下の車種を選んだ方が無難です。なお、ホンダにも中古車専門店のオートテラスがあり、保証制度も用意されていますが、ハイブリッド車もガソリンエンジン車と同じ「ホッと保証」が適用されます。無料の保証は1年間で走行距離は無制限です。
日産はハイブリッドシステムにモーターとエンジンを直結させるパラレル方式と、エンジンを発電用にするシリーズ方式を採用していますが、保証に関しては特別なプログラムを用意しておらず、ガソリンエンジン車と同じ内容です。駆動用バッテリーは特別保証の範囲内なので5年または10万kmの間に劣化した場合は無償交換の対象になります。
シリーズ方式を採用したノートe-POWERの過走行車は早くも中古車市場に出回っており、6〜7万km走行車が100〜130万円で購入できます。5年保証が継続されているので安く購入するなら今がチャンスです。
日産の中古車専門店Get-Uには無料の「ワイド保証」があります。日産の認定中古車は1年間走行距離無制限、プレミアム認定になると保証期間が2年になります。電気自動車のリーフには年間15,000円の保証料でEVシステムの保証期間が最大9年まで伸びるので、安心できるリーフを中古車で購入するならGet-Uがおすすめです。
プラグインハイブリッドや電気自動車の技術で抜きん出ている三菱自動車は他メーカーより保証期間や走行距離が長く、初年度登録から8年以内または16万km以下が保証対象となっています。
交換条件はバッテリー容量が70%を下回った場合または故障が発生した場合、無償交換となります。2014年式であれば保証期間がたっぷり4年残っているので中古車で購入しても安心です。2013〜2014年式アウトランダーPHEVは走行距離5万km前後で210〜230万円が相場です。
三菱の認定中古車は各ディーラーで販売しています。住所近隣の在庫は認定中古車を集めたMC-netで確認できます。PHEVや電気自動車に特化した保証プログラムはありませんが、認定中古車にはすべて1年間走行距離無制限の「ダイヤモンド保証」が付帯しており、故障の際には全国の三菱ディーラーで無償修理を受けられます。
スズキは従来のS-エネチャージを進化させた独自のハイブリッドシステムを構築しており、簡易型ではあるもののコンパクトなユニットであることから軽自動車にも搭載しています。駆動用バッテリーに特別な保証プログラムはなく、一般車と同じ扱いで5年以内10万km以下が無償交換対象となります。
ハイブリッドシステムはコンパクトでも駆動用バッテリーには耐久性が高いリチウムイオン電池を使用しているので実用的には保証期間または走行距離以上持つことは確実ですが、ハイブリッドシステムを採用してからの経過年数が少ないため、実用年数がはっきりと判明していません。スズキのハイブリッド車を中古車で購入するなら保証期間内の車種を検討することをおすすめします。
ハイブリッドシステムの駆動用バッテリーは電装品供給用の補機バッテリーと違い、個人で交換できる部品ではありません。重い上に200V以上の高圧電流のため、手順を間違えると感電死する恐れがあるので交換は必ずディーラーに依頼してください。
気になるのは交換費用ですが、各メーカーのハイブリッドシステムが異なることに加え、車種による取り付け位置や周辺部品を交換する可能性もあることから大きくバラついています。ここでは目安となる金額を表記します。
もっとも安く上がるのはスズキで「12〜15万円」が相場です。高価なリチウムイオン電池を使用しているものの、電池サイズが小さいことから交換費用も低くなっています。次に安いのがトヨタで、プリウスの相場は「16〜18万円」です。
ハイブリッドシステムはもっとも歴史が長いので交換システムが確立しており、汎用性の高いニッケル水素電池を使用していることが低価格につながっているといえます。
ホンダや日産はトヨタより若干高めで「20万円前後」が相場です。ただしe-POWERについては現在のところ、寿命による交換が発生していないので相場が判明していません。三菱は保証期間が長い反面、PHEVのデメリットでもあるバッテリーが大きいことから交換費用が高く、「70万円前後」が相場となっています。
いずれにしろ、駆動用バッテリーの充電量が低下してくると燃費性能や走行性能が悪くなってきます。バッテリーが弱ってきた、と思ったら早めにディーラーへ持ち込み、バッテリー性能のチェックを行って交換費用を確認することをおすすめします。
ハイブリッド車の特徴はなんといっても燃費性能が良いことです。ただし新車購入の場合、ハイブリッド車と同グレードのガソリンエンジン車では価格差があり、初期費用が高くなります。
トヨタのカローラを例に取ると、ガソリンエンジン車の1.5LGは約171.6万円、同グレードのハイブリッドGは約229.8万円と約58万円も高価格です。新車の場合は税制優遇があるものの、それでも価格差を維持費で相殺させるにはかなりの年数を要します。
その点、中古車であれば価格差が縮まります。2015年式走行距離3〜4万kmの1.5Gは90〜100万円、ハイブリッドGは110〜130万円が相場です。状態が良くて販売価格が安い車種を見つければ、その差額は20〜30万円以内に収めることができます。初期費用を低く抑え、ガソリン代を安く上げられるのがハイブリッド車を中古車で購入する最大のメリットです。
中古車になると新車販売価格との差が縮まりますが、下取りや買取に出す際は新車当時の販売価格が反映されるので高値が期待できます。前述したカローラでガリバーの買取実例を例にすると、2015年式走行距離2万kmの1.5Gは57〜58万円ですが、同年式同走行距離のハイブリッドGは108〜115万円で買い取られています。
ハイブリッドの中古車は経過年数が短く走行距離が短いほど市場で人気を集めていますが、年式が古くなっていたり走行距離が伸びていたりする車種でも意外に高く買い取られています。
2015年式走行距離7万kmのハイブリッドGは85〜97万円、2013年式走行距離5万kmでも60〜65万円が相場です。中古車で購入したから再販で高値は無理と諦めず、ガリバーを始めとして各買取業者に査定依頼すれば予想を上回る高値売却が実現することもあります。
かつて、ハイブリッド車といえばトヨタの独占的な市場でしたが、現在はホンダや日産などが独自のハイブリッドシステムを構築して販売成績を伸ばしています。この影響で中古車市場にもハイブリッド車の流通量が豊富になり、予算に合わせて好みのタイプやグレード、ボディカラーなどが選べるようになっています。
たとえばホンダのハイブリッドはエンジンとモーターを直結させるパラレル方式を採用、駆動力はエンジンを主力に置いて燃費性能と走る楽しさを両立させています。日産は電気自動車の技術を活かしたシリーズ方式で、エンジンを発電専用にして駆動力はモーターだけという新しいスタイルを生み出しました。
トヨタはハイブリッドの先駆者だけに、プリウスやアクアなどハイブリッド専用モデルから高級セダンやコンパクトミニバンまでハイブリッドモデルを用意しています。ガソリンエンジンの中古車と遜色ない種類が揃っているといえます。
ハイブリッド車に乗る前はガソリンエンジン車よりも圧倒的に燃費効率がいいはず、と思っていても、いざ乗ってみたら意外に燃費効率が良くない(それでもガソリンエンジンよりは良いのですが)と感じている中古車ユーザーは少なくありません。
カタログ値は燃費効率の限界でもあるので、実走行で差が出るのはガソリンエンジン車でも同じです。それでもハイブリッドなのに燃費効率が悪いと感じるのは運転の仕方に問題がある可能性があります。
燃費が悪くなるのはガソリンを多く使っているから、つまりエンジンを多用していることが理由です。ハイブリッド車で燃費効率を高める方法は「エンジン使用をできるだけ抑えてモーターアシストを多用する」ことです。
ハイブリッド車の多くはエンジンにアトキンソンサイクルを用いています。高速域では燃費効率が良いのですが低速域ではトルクが足りません。それを補っているのがモーターです。
ただし、モーターにはバッテリーからの電力供給が必要ですが、電力不足ではモーターが作動せずエンジンを作動させなければなりません。蓄電は減速時に働く回生エネルギーの他、エンジンとモーターを併用した時にエンジンから発生する余剰エネルギーがあります。
したがってハイブリッド車で燃費効率を上げる運転は、エンジン効率が良くなる回転域までモーターで早く到達させ、回生エネルギーと余剰エネルギーで蓄電量を多くすることです。
ハイブリッド車にはデジタルメーターで蓄電量や電気発生量を表示しているので、これらをうまく使えば燃費効率を上げることができます。とはいえ、運転の仕方で燃費効率が大きく変わるというのはハイブリッド車のデメリットといえます。
経年劣化や過走行で駆動用バッテリーが劣化したら交換しなければならず、しかも交換費用が高いというのは確かにハイブリッド車のデメリットです。とくに年式が古く走行距離が伸びているハイブリッド車の場合、いつ交換しなければならないのかと不安を抱えたままで走ることになります。
各メーカーのハイブリッド車に対する保証は5年以内10万kmが標準となっているので、どうしても不安を感じる人は保証範囲内の中古車を購入する方が無難ですが、よほど「ハズレ」の中古車でない限り、バッテリーを含めたハイブリッドユニットの耐久性は10年15万km前後は確実にあります。
またバッテリー交換費用は上限でも20万円程度なので、10年落ち15万km走行の車種の交換費用としては極端に高いというわけではありません。どうしてもバッテリー交換するのがイヤ、という人は中古車のハイブリッドをどのくらい乗るのか、交換時期から逆算して対象車両を選択してください。
最近のハイブリッド車種は燃費性能の向上だけでなくパワートレインやバッテリーのコンパクト化が進んでおり、室内空間や荷室容量がガソリンエンジン車とほとんど変わらなくなっています。しかし中古車で先代モデルを購入すると明らかに荷室の狭さを感じます。これはバッテリーやハイブリッドユニットの一部をトランク側にレイアウトしてあることが理由で、荷室に多くの荷物を積む機会が多いユーザーには大きなデメリットとなります。
たとえばプリウスの場合、現行モデル50系は先代の30系よりも荷室フロアが低くなったことで容量は56Lアップの502L(FF車)を確保しました。これはゴルフバッグを横積みにして4個入るスペースです。
荷物の積み方は工夫次第ですが、荷室床下のアンダートレイなどサブトランクの有無を考えるとハイブリッド車の荷室はどうしても狭くなります。広い空間を求めるなら最新車種のハイブリッド中古車を購入した方が得策です。
ハイブリッド中古車はたとえ車検残があって公道を試乗できてもバッテリーチェックまではできず、ガソリンエンジン車と同じくブレーキ性能や安定性しか分かりません。バッテリーに関しては購入してからある程度の期間、走行することで劣化状態を確かめられますが、これではバッテリーに関して「当たり」か「ハズレ」か、博打のようなものです。
ハイブリッド車のバッテリーは「ハズレ」が極端に少ないのですが、それでも前オーナーの乗り方次第では劣化を早めることがあります。少しでも「ハズレ」を回避する方法は登録年度からの経過年数と走行距離の開きをチェックすることです。
年間平均距離(1年約1万km前後)を保っている車種であればバッテリーの状態は比較的良好と推測できますが、経過年数の割に走行距離が少ない、あるいは走行距離が伸びているのに経過年数が浅いといった車種はバッテリーの劣化が考えられます。
どちらも見た目の状態は良いことが多いので、見た目に惑わされず安心できる経過年数と走行距離の車種を選んでください。ただし5年以内のハイブリッド車であればバッテリー劣化の心配はほとんど不必要です。
ハイブリッド車のバッテリーが普通の状態であれば、10年15万km走行程度までは十分に機能します。この耐久性は5年落ち6万km走行の中古車でも使用状況が年間平均距離であれば購入後、車検を2回受けることができます。でも「自分が購入する車種に限ってバッテリーが『ハズレ』だったら?」と考えてしまうのは中古車を購入する人であればけっして珍しいことではありません。
各メーカーのハイブリッド車には、ハイブリッドユニットに関して5年または10万kmの保証をつけており、どちらか先に到達した場合、保証期限が切れます。
したがって年間平均走行距離が少ない人は経過年数の浅い車種、多い人は走行距離の少ない車種を選び、保証期間が切れる前にバッテリーやハイブリッドユニットの状態を把握し、劣化しているようであれば早めにディーラーへ行って交換を申し出てください。保証期間は所有者が変わっても有効なので、中古車でも無償交換してくれます。
現在、ハイブリッドシステムは従来のガソリンエンジン搭載車にも採用されており、2ラインを併用して販売しているケースが多くなっています。日本自動車販売協会連合会が発表する登録車の2018年上半期(1〜6月)販売台数ランキングでは8位のルーミーを除いて7車種が2ラインで販売しており、2位と3位にはトヨタのハイブリッド専用車、アクアとプリウスが入っています。
この新車販売状況の影響で中古車市場にはハイブリッド車が数多く流通しています。希少性がなくなって消費者の選択肢が増えれば当然、価格は安くなります。ただし、安くなるというのはあくまで新車からの値落ち幅が大きいということで、依然として状態の良いハイブリッド中古車の販売価格は同車種同程度のガソリンエンジン搭載車よりも高めに設定されています。
進化を続けるハイブリッド車が次々に発売されると中古車市場には比較的新しい車種が流れてきます。ハイブリッド中古車は今でもバッテリー劣化の不安をユーザーが抱えているので、比較的新しい車種の方が売れ行きは良く、型落ちになるほど販売価格が安くなります。
プリウスを例に取ると、人気がある先代30系でも2014年式走行距離5万kmのコンディション良好車が100〜120万円の範囲内で購入できるほど下がっています。これは同クラス同状態のガソリンエンジン搭載車と変わらない価格です。
わずか5年落ちではバッテリーが「普通」の状態であれば5〜6年は確実に可動しますが、各メーカーは保証期間を5年以下または10万km以下に設定しており、型落ち車はこの保証が受けられないことから販売価格が一気に下がります。
一般的なコンディションである限り、型落ちのハイブリッド車はかなりお買い得です。メーカー保証がなくても中古車販売店の保証がついている車種を選べば不安はかなり解消されるはずです。したがってハイブリッド中古車を購入するなら、保証を用意しているガリバーなど大手中古車販売店から購入することをおすすめします。
ハイブリッド中古車の駆動用バッテリーには多くの購入希望者が現在でも不安を抱いていますが、よほど「ハズレ」のバッテリーでない限り、10万km走行車でも劣化はわずかで走行にはほとんど問題がありません。メーカー側は車全体とバッテリーの寿命はほぼ同じと発表しているので、年間平均距離(1年1万km前後)で10万km走行車であれば購入時にバッテリーの心配をする必要はありません。
ただし、購入時に問題がなくても購入後にどのようなカーライフでハイブリッド中古車を使うのか、それが重要です。ストップ&ゴーが多く、しかも走行距離が長いシビアコンディション(一般的な使用条件よりも厳しい使用条件のこと)であればバッテリーの劣化は早まるので、ハイブリッド中古車でも経過年数が浅く走行距離の短い車種を選んだ方が結果的に得策となります。
ハイブリッド中古車で10万km超えというと、どうしてもバッテリーを含めたハイブリッドユニットの劣化を心配しますが、ハイブリッド車はエンジンを始め、構造や足回りなどほとんどの機能がガソリンエンジン車と同じです。
したがって10万km超えの場合、一般的な劣化が随所に見られるのでハイブリッドユニット以外の部分で交換部品が発生することを想定しておく必要があります。
タイミングベルトを使用しているハイブリッド車はないものの、ウォーターポンプやオルタネーター、ドライブシャフトブーツなどは10万kmを超えると交換時期に入ります。インテリアではシートのヘタリや汚れ、トリム類の劣化による色落ちなどがあり、ボディ全体では下回りやフェンダー内部のサビが発生していることもあります。
10万km超えの車種はそれなりに劣化が進んでいると考え、できるだけ交換部品が少ないと思われる車種を選択した方が無難です。
日本自動車査定協会が定める査定内容で年式と走行距離の関係は、年間平均走行距離(1年約1万km前後)が経過年数を下回っているほどポイントが高くなります。ただし、そのポイント増比率は経過年数が少ないほど高く、経過年数が多くなるにしたがって下がっていきます。つまり年式が新しい車種は走行距離が短いほど査定ポイントが高くなるということになります。
これはハイブリッド中古車にも当てはまることで、3年落ち1万km前後や5年落ち2万km前後は年間平均距離を考えると明らかに少ないのですが、コンディション良好車となり販売価格も高めになります。たとえ走行距離がさらに少なくても新車時の保証が5年以内または10万km以下なので、5年落ちまでの車種はバッテリーが劣化していれば無償交換ができるというメリットがあります。
ハイブリッド中古車で10年落ち以上の車種はわずかしかなく、トヨタであれば2代目プリウスまでさかのぼります。現在のハイブリッドシステムは大きく進歩しており、バッテリー性能も上がっていますが、やはり10年以上前だとバッテリーサイズも大きく、今ほど性能も良くありません。たとえ走行距離が3〜4万kmと極端に少なくても経年劣化があると考えた方が無難です。
選択がもっとも難しいのは7〜8年落ちで走行距離が3万km前後と極端に短いハイブリッド中古車です。バッテリーのコンパクト化や性能向上が進んでいる最中であり、エクステリアやインテリアにもさほど劣化が見られません。
中古車としては十分にコストパフォーマンスを発揮できる車種です。ただし、購入時は状態が良くても寿命はさほど長くありません。1回の走行距離が比較的短いユーザーであれば購入にさほど問題はありませんが、年数や走行距離を長く乗りたいユーザーはやがて交換部品が多く発生することを想定しておいてください。
"あなたが気になっている中古車は他の多くの方も気になっている"
中古車を検討しているならできるだけ早く行動しなければすぐに売れてしまいます。
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